シャドバしようぜ。
・どういうゲーム?
スマートフォン用アプリのトレーディングカードゲーム(以下TCGと略す)。“遊戯王”や“マジックザギャザリング”というゲームを知っていれば、イメージしやすいかもしれない。が、TCGが初めてという人には、専門用語が多いこと、ルールが複雑に思えて最初はとっつきにくいかもしれない。一方で、ルールさえわかればRPGなどと比べると、時間やお金をかけた分キャラクターが強くなるといった要素が無い上、このゲームではいらないカードを分解して好きなカードを作ることができるので、いつ始めても追いつきやすいメリットもある。このゲームは、各々特徴を持ったリーダーと呼ばれるキャラクターを選択した上で、フォロワー、スペル、アミュレットという大きく分類して3種類のカード群から40枚のデッキを構築し、NPCや他プレイヤーと対戦する。勝敗はリーダーの持つ20点、というライフをカードの能力で減らし会い、先に相手のライフを0にすることで勝ちとなる。
リーダーは最初から全員選択可能なので、「見た目が好き」、「好きなリーダーのレアなカードが出た」など自分なりのモチベーションで選ぶと良いだろう。
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左から、フォロワー、スペル、アミュレット。
リーダー ゲーム内に置ける自身の分身。20のライフを持ち、これが0となると敗北する。現在全8人。
フォロワー カードの種類のひとつ。攻撃力と体力を持つ戦士やモンスターといったキャラクター。
スペル カードの種類のひとつ。使いきりのカードでダメージを与えるなど様々な効果を持つ。
アミュレット カードの種類のひとつ。フォロワーのように攻撃はできないが様々な効果を持つ。
デッキ 自分で選んだカードの束、山札、とでも言うべきか。
・で、対戦の流れは?
まず準備段階として8人のリーダーから1人を選択し、デッキを構築する。なお、ひとつのデッキに同一カードは1~3枚まで任意の枚数を搭載することができる。4枚以上は不可。この際、使用できるカードは自動的に選択したリーダーのクラスカードとニュートラルカードに限定される。対戦は1対1で行われ、ターン制で進行するため先行・後攻が存在する。それぞれ最初に引けるカードは3枚ずつ(最大3枚まで自分のデッキ内のカードからランダムに引き直しができる;これをマリガンと言う)。
お互いリーダーのライフが20の状態でゲームを開始する(ライフを回復させる効果を持つカードもあるが20を超過して回復することはない)。先攻・後攻はシステムによりランダムに決定され、先行では1枚、後攻では2枚のカードを引くことができる(開始のターンのみで以降は両者各ターンに1枚ずつ引く)。進行に当たって、PPというカードをプレイするための数値が1から始まり、2,3…と最大10まで、原則1ターンに1ずつ上昇していく。つまり、時間が立てばたつほどPPを多く要するカードやたくさんのカードを一度にプレイできることになる。なお、フォロワーには“進化”という概念があり、ステータスの上昇、特殊な能力を発揮することもある。ただし、進化は原則として各ターンに1回、先攻は最大2回、後攻は最大3回までである。
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マリガン 最初の手札の引き直し。例えば、『必要PPが9のカードが3枚!』といった下手をすると開始から何ターンもカードがプレイできず、負けが濃厚になる(事故などと呼ばれる)状況を回避できる他、どうしても引いておきたいカードを探すなど、目的は多岐にわたる。
PP プレイポイントの略。この数値の範囲内でカードをプレイする。カードをプレイするのに必要なPPの値(カードコストとも言う)はカードの左上に記載されている。
進化 先行で2回、後攻で3回(後攻の方が先に進化を使うことができる)使える。対象はフォロワーに限られるが、攻撃力と体力が上昇することが多く、特殊な能力を発揮するものもある。
各プレイヤーは自分のターンにPPに合わせてカードを展開し、ゲームを進行していく。フォロワー・アミュレットは“場”と呼ばれるエリアに最大で5カードまで出しておくことができる。ただし5を超過した分は消滅するか、そもそもすでに場に5枚のカードがあると追加のカードはPPが余っていてもプレイできない。スペルは場に余白がなくてもプレイすることができる。
勝利条件は、自分のライフがなくなる前に相手のライフを0にすることである。相手のライフを減らすためには基本的にフォロワー(攻撃力と体力を持つキャラクター)で攻撃することや攻撃スペル(リーダーやフォロワーへダメージを与える使いきりのカード)でリーダーに直接ダメージを与えていくといった方法が主流。ただしフォロワーはフォロワーどうしで交戦させる、スペルはフォロワーも攻撃対象となる、つまり、対戦相手もこちらのライフを0にするようにこちらから見れば邪魔してくるので、単純に相手のリーダーにダメージを与え続けようとしても難しい場面が多く、リーダーに攻撃するかフォロワーに攻撃するか、など場面によって選択していく必要がある。
・デッキの種類
リーダーを紹介する前に、デッキの種類について少し触れておく。最初のうちは、どのリーダーを選んでも、デッキの種類にはざっくり分けて3通りあると考えてもらえば、理解しやすいと思う。それは“アグロ(速攻)”、“ミッドレンジ”、“コントロール”の3種類である。“アグロ”は文字通り最序盤から低コスト(必要PPが低い)カードをどんどん使って、相手のフォロワーはなるべく無視して相手リーダーにダメージを与え、とにかく早くライフを0にするというタイプである。うまくいけば相手になすすべなくスピーディーに勝利でき、方針(プランとも言う)が“相手のリーダーを攻撃する”という単純明快であるため、比較的初心者でも扱いやすい。一方で、“カードを引く”機会が少なく、相手に凌がれてしまうと、“息切れ(使えるカードがない状況)”を起こして負けることも多々ある。
順序から行けばミッドレンジを先に書くのだが、イメージとしてアグロと対になるタイプなので、“コントロール”を先に書くことにする。このタイプは例えば高コストで強力な効果を持ったカードで勝つなど、長期戦での勝利を目指すものである。序盤は “破壊、除去(相手のフォロワーを倒す・アミュレットを壊す)”、“バウンス(相手の場にあるカードを相手の手札に戻す)”、など妨害するように立ち回りながら、“手札を補充する”など有利な状況を築いていき、じわじわとあるいは終盤から一気に相手のライフを0にする。決まれば勿論強いのだが、手札事故の危険性が高いことや、ターンごとに“択(選択肢のこと。どのカードをいつ使うか)”が多いために使いこなすにはある程度経験を要する。
“ミッドレンジ”はアグロ程積極的には攻めないが、コントロール程妨害を重視せず、アグロよりは長いターン戦えるが、コントロール程長期戦は狙わない、という何とも欲張りなタイプである。適度に攻めて適度に守り、中盤(具体的には5~7PPくらい)から一気に戦いを仕掛けてフィニッシュに持ち込む。多くのデッキはこのタイプに属すだろう。以上大まかな分類を踏まえて、リーダーの紹介に移ろうと思う。
・各リーダーの特徴
8人のリーダーについて主観を多く含むがコンセプトや印象を以下に記す。ちなみに【クラス名/リーダー名】。
①エルフ / アリサ かわいい。並盛。
必要PPの低いカード(1~3程度)を1ターンに何度もプレイし、フォロワーを強化していくなどテクニカルなクラス。扱いには難しさがあるが、慣れてハマるととても強い。最近は序盤からアグレッシブに攻める“アグロ”、中盤から怒涛の攻撃を仕掛けていく“ミッドレンジ”が多め。上級者向け。ただし、かわいらしい女性が描かれたカードが多く、興奮度は高まりやすい。

②ロイヤル / エリカ かわいい。大盛。騎士属性。
低PPのフォロワーを多く擁し、序盤から多くのフォロワーを展開して素早く攻めていくタイプのリーダー。このゲームの流れをもっとも理解しやすく、初心者にもおすすめである。一発逆転を決めるような華々しさには欠けるかもしれないが、手堅く展開することもでき、愛用者は多い。最近は“ミッドレンジ”が多め。

③ドラゴン / ローウェン おっさん。よろしくな。むさくるしい。
本来1ターンに1しか上昇しないPPを、クラスカード固有の能力によって素早く高め、PPを多く必要とする大型のフォロワーを通常より早い段階で展開し、相手をせん滅するタイプ。レアリティの高いカードが多く求められるため制作コストがかかり、かつPPが高いカードの多さゆえに思ったように展開できない場合も多く、ある程度カード知識のある中・上級者向けリーダー。

④ネクロマンサー / ルナ ロリ。ゴス。まな板。かわいい。あざとい。
基本的にはフォロワーが主体であり、ロイヤルに近い戦い方をするリーダー。ただし、カードには“ラストワード”と呼ばれる能力が付与されているものが多く、フォロワーの体力が0となり場を離れる際に能力を発揮する場合が多い。また、“ネクロマンス”という既に失ったカードの枚数によって発動する能力もあり、ロイヤル程素直に扱うことは難しい。一時は爆発的な強さと人気を誇ったが、その余波か、現在はお通夜状態なので、よほど気に入った場合でなければ非選択推奨。

⑤ウィッチ / イザベル 爆乳。もういろいろハミ出ている。
スペルを主体とした戦いを得意とするリーダー。“スペルブースト”というシステムにより、スペルを使えば使うほど、手札のスペルの必要PPが減る、能力(ダメージの値など)が強化される。最近代表的なものとしては“ギガキマスペル”。そのほか、ウィッチ特有のアミュレット『土の印』を主体とした“秘術”という攻撃的なデッキも増えている。

⑥ヴァンパイア / ユリアス 根暗じじい。吸血鬼。ダンディズム。
自らのライフを対価として強力なフォロワーやスぺルを展開していくリーダー。ライフが半分になると復讐状態となり、それによってカードの能力が上昇するのが特徴。とにかく速さを求めた“アグロ”だけでなく、比較的中盤からゆっくりとカードを展開していくコントロールタイプのデッキも増えてきている。

⑦ビショップ / イリス 大盛。僧侶。いや、司祭?とにかく聖職者系キャラ。おば○ん。
ラストワードを封じる“消滅”やアミュレットを多く擁するリーダー。ライフを回復するカードも多く、フォロワーの展開力も高い。展開力や疾走を重視したアグロデッキや、長期戦を見据えたコントロールタイプのデッキも存在し、一見しただけではデッキタイプがわかりにくい。

⑧ネメシス / ユアン メンズ。印象うすい。どうでもいい。
アーティファクトと呼ばれるフォロワーをデッキに投入することができるクラス。低コストのアーティファクトを駆使して相手のフォロワーを狩りまくり、相手の手札すらもなくなって何もできないほどにしてからも責めたてる無慈悲なリーダー。“ミッドレンジ”が主流。
・ゲーム開始直後の大まかな指針
至上命題は、カードを集めることである。通信対人対戦である“ランクマッチ”で勝敗によって増減する“バトルポイント”を稼ぎ、ゲーム内の強さの指標である“ランク”を高めていくにしても、ランクを気にせず友人と対戦する場合などでもデッキを構築することが前提となるゲームであるため、まずはカードを収集することが最優先の目的となる。なお、カードには“レアリティ”があり高いほど入手が難しい(排出率が低くなり、生成コストが高くなる)。低い方から順に、ブロンズ → シルバー → ゴールド → レジェンド 。ここで最近導入された“ローテーション”“アンリミテッド”というシステムを紹介したい。この二つのことばは、どちらもこのゲームのルールに関する言葉なのだが、“ストーリー”を除いたすべての対人対戦は“ローテーション”か“アンリミテッド”のどちらかで行われる。ほとんどのカードは、“カードパック”を引くことで手に入り、“カードパック”は時間が経つにつれてアップデートされて増えていく。その中で“最新の5種類のカードパック”に入っているカードと、各クラスの基本となる“プライズカード”しか使えないのが“ローテーション”。今まで出たカード全部使っていいのが“アンリミテッド”である。プレイ時間が長い人ほどたくさんのカードを所持しており、最新のカードと比べると昔のカードというのは単純に1枚で強いものが多い。そのため、“アンリミテッド”ルールでは文字通り何でもありの怪獣大戦争になることが多く、初心者の方はやる気をそがれる恐れがあるため、よほどこだわりがない場合、パックを購入する際は“ローテーション”に含まれるものを選び、対戦もできるだけ“ローテーション”で行う方が精神衛生上よろしいと思われる。
・カードの入手方法
その1『とりあえず集めよう編』
①配布チケットを使う。
ゲーム開始時には“ローテーション”で使えるカードパックチケット(8枚入り)が多数配布される(キャンペーンなど時期により多少の増減はある)ため、チケットを使用してある程度のカードを揃えよう。個人的にリセマラは不要と考える(パック限定で入手できるカードに“強さ”に関連する要素はないため)。ただし、リーダーの見た目を変えられる“スキンカード”だけはいくらお金を注いでも出る可能性が低いので、狙いたいスキンがあるときだけは粘ってもいいだろう。
②プライズカードを集める
プライズカードとは、リーダーごとに設けられたストーリークエストをクリアしていくことで入手できるカード。無料配布の枠に入るが、各クラスの特徴を押しだしたキーカードが多く、デッキに必須となるレベルのものまであるため、優先して入手しておきたい。本格的にプレイする前に、使うリーダーひとり分でも進めておくとカードが不足しがちな序盤に効果的で、かつNPC相手に練習も兼ねることができる。
③ルピ(ゲーム内通貨)、クリスタル(課金アイテム)でパックを買う。
ログインボーナスやストーリーモードのクリア報酬など様々な手段で得られるゲーム内通貨“ルピ”、課金アイテム“クリスタル”を使ってカードパックを引こう。100ルピで1パック8枚、開始してすぐは当面一番新しいカードパックを引くのが無難と言える(使える期間が長いから)。“このリーダー、このデッキで行く”ということが決まっている場合や、“このカードがほしい”という明確な目標がある場合には、特定のカードを狙って好きなパックを引けばよい。
課金について、1日1パックだけ50クリスタルで購入できるが、基本は1パック100クリスタルと決して安くはない。もちろん課金した方が早くカードを集めることができる。ただ、他のゲームと比べて課金のメリットは薄く、積極的に勧める立場はとらない。キャラスキンが欲しい、手っ取り早くカードを揃えたい、という人は欲望のままに課金しよう。
その2『狙ったカードを揃えよう編』
初期配布のチケットやルピでカードが揃って来たら、どんなモチベーションでもいいので、使ってみたいリーダーや使ってみたいカードを決めてみよう。“見た目が好き”、“効果にロマンがある”、“ネットで強いといわれている”、etc… 本当になんでもあり。
④“レッドエーテル”で狙いのカードを作ろう!
このゲームではレアリティに関わらず、カードを分解することで得られる“レッドエーテル”というアイテムによって、すべてのカードを合成することが可能となっている。ちなみに、デッキに含められる同一カードの枚数が3枚であることから、4枚目以降は使い道がないため、余剰カードとして分割するのが得策である。ただし、この種のゲームにはメタ(流行のこと)があり、昨日まで弱かったカードが突如重要な役割を担うようになることもあるため、“このデッキが組みたい!”といった強いモチベーションがないのであれば余ったカード以外の分解は推奨しない。
分解 | 生成 | |
レジェンド | 1000(2500) | 3500 |
ゴールド | 250 (600) | 800 |
シルバー | 50 (120) | 200 |
ブロンズ | 10 (30) | 50 |